学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 藤本 昌代・池田 梨恵子 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | 日本企業のAI技術開発の推移 ―日本経済新聞を対象とした産業横断的分析を通じて― |
内容 | 本研究は、日本企業における産業ごとのAI技術の開発動向を包括的に把握することを目的に、2023年4月から2024年10月までの日本経済新聞朝刊の記事を対象に分析を行った。AI技術の普及が加速する中、産業別の開発状況を定量的に分析した研究は少なく、本研究はこの研究の空白を埋める試みである。方法として、記事に掲載された企業を日本標準産業分類に基づいて分類し、産業ごとにAI技術開発を行っている企業の掲載数を集計した上で、掲載企業数の月別推移を分析した。その結果、「情報通信業」や「製造業」でAI開発が特に活発であり、「製造業」では2023年後半以降に加速傾向が見られた。一方、「漁業」や「鉱業、採石業、砂利採取業」では進展が乏しいことが分かった。本研究は、新聞記事を用いた新たなアプローチで産業ごとのAI開発状況を体系的に明らかにし、AI技術の社会的影響を議論する上で重要な知見を提供している。 |
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講評 | 池田・藤本ゼミの卒業論文は、個々の学生の興味関心を反映したテーマについて、研究・執筆が行われました。13名のゼミ生の卒論のテーマは、①京都市のDVの実態と支援、②ハラール対応飲食店、③子どもの習い事の格差、④大学生のポジティブな休学、⑤大学生の留年・中退、⑥海外での日本人留学生の就労、⑦日本企業におけるAI技術開発の推移、働く場におけるAI導入の影響(⑧運輸業・⑨製造業における需要予測)、⑩部活における組織改革の影響、⑪学生のサークル参加への意識、⑫社会人野球選手のキャリア、⑬家族経営の農業におけるジェンダー変遷、という多様なテーマになっています。また、3年生の社会調査実習で取り組んだテーマを発展させて卒論のテーマを設定した学生も3名いました。調査方法についても、インタビュー調査や参与観察、資料分析、量的データの二次分析まで様々な調査方法や複数の調査方法を組み合わせて、調査に取り組みました。 全体的に卒論を進み具合が2極化したことで、完成度に差が見られました。早い進度のグループは、広く文献を捕虜し整理できていました。また、分析や考察にもじっくり取り組んだことで、完成度の高い論文になっていました。遅いグループの研究も、それぞれの研究で興味深い事例や新しい知見の提示がなされていましたが、既存の研究の整理と問いの設定のつながりが曖昧になっていたり、既存の研究の中に調査結果を位置づけられていない論文もあり、もう少し早く取り組むことでより完成度が高められたのではないかと思います。 問いを立て、調査を行い、論文を書き上げる過程は、決して簡単なことではなかったと思いますが、ゼミ生がお互いに励まし合いながら、最後まで全員が粘り強く完成に向けて努力したことを高く評価しています。この経験が今後のみなさんに役立つよう願っています。 |
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キーワード1 | AI技術開発 |
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キーワード2 | 新聞記事 |
キーワード3 | 産業横断的分析 |
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