学科 | 社会福祉学科 | ゼミ教員名 | 永田 祐 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | 貧困世帯の子どもへの学習の支援にとどまらない支援の重要性ー非認知能力に着目して- |
内容 | 経済的に困窮している家庭の子どもが抱えている課題として、これまで多くの研究がなされてきた学力面における課題だけでなく、学力では測ることができないが社会で生きていくために必要不可欠な非認知能力という視点を加えて考察した。既存のアンケート調査などから貧困世帯の子どもは学力、非認知能力ともに低い傾向にあることが明らかになった。貧困の世代間連鎖を予防するには、学力と非認知能力の両方に働きかける必要性があることを論じ、それを可能とする場として学習支援事業に着目した。そこで本論文では学習支援事業の実施状況と効果、課題をまとめた。学習支援事業で非認知能力を伸ばすには、居場所づくりの一環として子どもが支援者や参加者など多くの人々と関われる機会を設けることが必要であると論じている。そして今後、学習支援事業で学習支援と非認知能力を伸ばすための働きかけをどのように両立していけばよいのかを提言している。 |
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講評 | 本論文では、困窮する世帯の子どもが抱える学力面以外の課題、すなわち、やる気や忍耐力、協調性、自制心などの心や社会性といった非認知能力に着目し、学習支援事業によって学力のみならずこうした能力を向上させるための条件を検討しました。学力の向上と非認知能力の向上は、時にトレードオフの関係になることも考えられ、場の設えから、関与する大人の役割など様々な要因を考慮する必要があります。本研究は、その両立をどのように進めるべきか、具体的に提言されており、今後の実践に有意義な提案をすることができました。 |
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キーワード1 | 子どもの貧困 |
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キーワード2 | 学習支援 |
キーワード3 | 非認知能力 |
キーワード4 | 貧困の世代間連鎖 |
キーワード5 | 学力 |