学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 竹内 幸絵 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | サイケデリック・ロックの国内受容 −ゆらゆら帝国、坂本慎太郎を起点とした現代への影響− |
内容 | ロック・ミュージックの中に「サイケデリック」という、LSD等の合成麻薬を使用した際の幻覚作用を音楽で再現したジャンルがある。サンフランシスコで生まれたこのジャンルが日本で一定の層に支持されているのには、ゆらゆら帝国、坂本慎太郎の存在が影響している。坂本はサイケデリック黎明期の音楽に加え、西ドイツで時を近くして誕生したクラウト・ロック等にも強く影響を受けた。他にも漫画家・水木しげるからの影響も大きく、彼の作る音楽、特に歌詞の面で死生観的な部分に大きな影響を与えている。そうして完成した坂本の音楽は、現在でも日本国内に限らず多くの人々に影響を与え続ける。その影響の及ぶ範囲は音楽だけでなく、テレビやラジオ、小説など多岐に渡るものである。つまり、彼らの音楽を直接聴いている人々だけでなく、その音楽から影響を受けたクリエイターの作品を享受している人々も二次的な影響を受けていると考える。 |
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講評 | サイケデリックは幻覚剤によって引き起こされた渦巻き状を特徴とする極彩色の視覚状況(またはそのデザイン)を指すが、これを表現する音楽もあるという(指導者は初耳だった)。本論文は、幻覚体験を音楽として表現したサイケデリック・ロック、これがドラッグを体験し得ない日本でなぜ普及したのか。この疑問をテーマとした論文である。日本での先行研究が極めて少ないなか、その広がりを坂本という音楽家の影響という論点に絞り込み、坂本の後進への影響を雑誌やサイト上の発言を集め、音楽的特徴と文化性(的)という二方向から影響を論証していった。エフェクトを使用した特異で大きな音、非西洋的な宗教的な音楽観などの説明と共に実際の坂本の音楽を流しながら行った記憶に残る卒論発表会は大成功だった。 |
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キーワード1 | ケデリック |
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キーワード2 | ロック |
キーワード3 | ゆらゆら帝国 |
キーワード4 | 坂本慎太郎 |
キーワード5 | サンフランシスコ |