学科 | メディア学科 | ゼミ教員名 | 竹内 幸絵 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | 観光客が持つ「京都らしさ」 ―観光ガイドブックにおける清水寺の表象に着目して― |
内容 | Afterコロナとされる現在、京都にはインバウンドが目立つ。京都に訪れる観光客は京都に「京都らしさ」を求めてやってくるが、日本人観光客と外国人観光客が求めるそれは異なっているように感じる。Afterコロナ、小エリアの分析がされていないことからも、本論文では清水寺に焦点を当て、それぞれが持つ「京都らしさ」を日本語版・英語版の観光ガイドブックを各3冊ずつ用い、①清水寺が含まれるエリアの名称、観光スポット、それの分布などのエリア分析、②KH Coderを用いたテキスト分析から明らかにした。 結果として日本人向け観光ガイドブックでは「定番」「有名」などの魅力要素に関する語や写真が多用されており、日本人観光客が持つ「京都らしさ」は「寺社などの集合体」であると感じた。一方の外国人向け観光ガイドブックでは教科書的な説明が多く、懐石料理や伝統芸能・文化を紹介していることから「京都らしさ」に「日本らしさ」が含まれていると考えた。 |
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講評 | 京都イメージを観光ガイドブック表象から研究したい。当初研究方法や対象に迷いがあったが、先行研究(有馬 2015)に出会って以降は照準が定まった。有馬の手法を参照しつつ実施した、清水寺の日本語と英語のガイドブックの分析・比較が本論文の特異点である。KHコーダを用いたテキスト分析は論文の中心部分となった。その共起ネットワーク分析では英語のガイドブックと日本語ガイドブックで「有名」「定番」「人気」といった印象(イメージ)を左右する用語の差が大きくなった。筆者はこれをもとに日本語版は写真が多く(見て)楽しいつくり、英語版はイメージを想起する単語が殆どなく写真も少ない(読んで)楽しいつくり、と結論した。大学院(地理学専攻)に進む彼女の学びがこの卒論を土台に広がることを期待している。 |
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キーワード1 | ガイドブック |
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キーワード2 | 観光 |
キーワード3 | 京都 |
キーワード4 | 清水寺 |
キーワード5 | 表象分析 |