学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 中川 吉晴 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | クリスチャニアはなぜデンマークに存在し続けるのか ー「自由の楽園」とデンマークー |
内容 | 私は、在英時に訪れたクリスチャニアに感銘を受けた。デンマークの首都コペンハーゲンに位置するクリスチャニアは、独自のルールで運営される自治区であり、決まったルールは3つのみで、海外では「free town」と呼ばれる自由の楽園だ。不法占拠地から始まり現在も納税義務がないにもかかわらず福祉制度を利用できる特異な存在である。本研究では、その存在が許容され続ける理由を「実験都市」と「教育」の観点から考察した。「実験都市」としての役割は、大麻合法化を目指す動きと関わりがあったが、2024年にプッシャーストリートが封鎖されたことでその役割は失われたと考えられる。一方、デンマークでは平等を重視する教育や高い福祉制度により、幼少期から他者への寛容さや道徳観が育まれている。このため、安定した生活を背景に「足る」を知る文化が醸成され、クリスチャニアのような異文化的で特異なコミュニティの存在も受け入れられていることが示唆された。 |
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講評 | 本論文は、デンマークのコペンハーゲン内にある自治区クリスチャニアについて、文献のみならず、実際に現地を訪れて研究をしたものである。クリスチャニアの成り立ちや特徴を詳しく述べるとともに、デンマークの教育に着目し、こうした自治区が成立する社会的背景や国民性をよくとらえている。ユニークなテーマを対象とした完成度の高い論文になっている。 |
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キーワード1 | デンマーク |
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キーワード2 | クリスチャニア |
キーワード3 | デンマーク教育 |
キーワード4 | 実験都市 |
キーワード5 | 大麻 |