卒業論文詳細

学科産業関係学科 ゼミ教員名浦坂 純子 年度2024年度
タイトルZ世代の就業観-仕事のやりがいに着目して-
内容  本研究では、少子高齢化による人手不足の対応や労働生産性の向上が課題である現代日本において、将来を担うZ世代のやりがいや継続就業意欲に着目して分析を行った。その際、㈱マクロミルを通じてWEB調査「Z世代労働者のやりがいに関する調査」を実施し、得られた1031サンプルを用いた。分析の結果、就職活動の自己評価や職場環境などの条件的な要因と、仕事の裁量性や困難の経験などの本質的な要因の両方が、やりがいに正の効果を与えていた。また、やりがいは継続就業意欲を高めることも明らかになった。以上より、Z世代の就業観は概ね理解できるものであることが分かった。ただし、Z世代は働き始めて日が浅いことから、この先上司世代とは異なる就業観が顕在化する可能性があり、課題は残る。現状、上司世代はZ世代というレッテルに惑わされている部分が大きいと考えられるため、積極的なコミュニケーションによって世代間のギャップの解消が期待できるのではないか。
講評 職場で何かと扱いにくいとされているZ世代が、本当に上司世代とは異なる就業観を持ち得ているのかを「仕事のやりがい」に着目して検証している。計量分析の結果、Z世代に特有の就業観などは見出せず、Z世代という先入観による部分が大きいことが示唆された。実に洗練された論考であり、Z世代目線のエビデンスに基づく主張が痛快で、見事だった。
キーワード1 若者
キーワード2 就業観
キーワード3 Z世代
キーワード4 やりがい
キーワード5 継続就業意欲