卒業論文詳細

学科社会福祉学科 ゼミ教員名木原 活信 年度2024年度
タイトルソーシャルワーカーの専門性とアイデンティティ―同志社大学の社会福祉教育に焦点を当てて―
内容  本論文では、ソーシャルワークアイデンティティという概念がソーシャルワーカーの専門性にどのように関わっているのかについて、文献調査によって考察した。その上で、ソーシャルワークアイデンティティは大学の社会福祉教育を通しても獲得されるものであることが分かった。そこで、アイデンティティが大学での社会福祉教育を通してどのように獲得されるのかについて、最も歴史のある同志社大学社会福祉学科を例にして考察した。研究の結果、同志社大学社会福祉学科の特徴として、同志社大学創設者新島襄の想いを継いだキリスト教社会福祉教育と社会問題に対し根本から知ろうとする意識が挙げられることが明らかになり、それがアイデンティティの獲得に関わっていることが分かった。よって、同志社大学社会福祉学科の学生がソーシャルワーク実践現場で迷った際立ち返るべき場所の一つは、大学の社会福祉教育で獲得した学びであることが分かった。
講評 本論文は、ソーシャルワーカーの専門性におけるアイデンティティの役割を、同志社大学の社会福祉学科を事例に取り上げ、ケーススタディ的に考察したものである。ソーシャルワークアイデンティティが大学教育を通じてどのように形成されるかについて仮説を立て、議論を展開した点が興味深い。特に、キリスト教社会福祉教育を通じて社会問題への根本的な理解を深めることが専門性の形成に寄与するという主張は独創的である。「同志社大学社会福祉学科の学生が実践現場で迷った際に、大学で得た学びを指針とする」という結論はシンプルであるが、他大学の事例と比較することでさらなる発展が期待される。
キーワード1 ソーシャルワーカー
キーワード2 専門性
キーワード3 アイデンティティ
キーワード4 社会福祉教育
キーワード5