学科 | 社会福祉学科 | ゼミ教員名 | 木原 活信 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | ソーシャルワーカーはニードをどのように捉えるべきか―スピリチュアリティという視点からの一考察― |
内容 | ソーシャルワーク支援は、クライエントの「ニーズ」があるところに発生する。本論文ではそのニーズを「必要」と「欲求」の側面から捉え、ソーシャルワーカーがそれらをどのように捉えるべきかということについて「スピリチュアリティ」の視点から検討した。「スピリチュアリティ」という概念はソーシャルワーカーの倫理綱領の原理でも言及されており、現代の社会福祉分野において注目を集めている要素であるが、その内容は現時点では科学的に捉えることが難しい。また人間の根幹である「スピリチュアリティ」はウェルビーイングを目指すソーシャルワークにおいて重要視するべきものであり、支援を行うソーシャルワーカーが「ニーズ」の中にあるそれらをどのように捉えるかがウェルビーイングの向上において中心的要素を担うことが明らかになった。本研究を通して、「欲求のニーズ」を重要視することが「スピリチュアリティ」を充足させると結論づけた。 |
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講評 | ソーシャルワーカーはクライエントのウェルビーイングを実現するための支援を目指す専門職であるが、どのようにクライエントの「ニーズ」を捉えるべきなのかについて終始一貫してこだわり、じっくりと論理的に深められた論文である。特に、「欲求」「ニーズ」とスピリチュアリティの論理的関係を本人なりの言葉で議論し、それをソーシャルワークの文脈で深められたことは評価できる。人間の根幹である「スピリチュアリティ」はウェルビーイングを目指すソーシャルワークにおいて重要視するべきものであり、支援を行うソーシャルワーカーが「ニーズ」の中にあるそれらをどのように捉えるかがウェルビーイングの向上において中心的要素を担うことを明らかにした。特に「欲求のニーズ」を重要視することが「スピリチュアリティ」を充足させるという結論はユニークである。今後は実践でその能力をさらに深めていってもらいたい。その際、先駆的実践の成果を称賛するだけでなく、それらを批判的思考で考察し、自分の実践課題を見出して行ってほしい。いずれにせよ、大いに可能性を感じさせる内容である。 |
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キーワード1 | ソーシャルワーク |
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キーワード2 | ニード |
キーワード3 | スピリチュアリティ |
キーワード4 | ウェルビーイング |
キーワード5 |