内容 |
本論文は、子どもの「生きづらさ」への支援不足に着目し、インクルーシブ教育におけるスクールソーシャルワーカー(SSW)の役割を考察する。序章では、学校を支援基盤とする「学校プラットフォーム」の視点を提示し、普遍的支援と個別ニーズへの対応を強調。第1章では、日本の学校教育の起源と役割を概観し、インクルーシブ教育の概念と課題を分析。「すべての子どもは等しく異なる」という視点への転換を提唱する。第2章では、いじめ等の課題複雑化を背景にSSW導入の経緯と役割を考察。SSWの専門性をエコロジカルな視点と社会モデルに基づいた実践にあるとし、教育現場への福祉視点の導入と関係者連携を重視。個別支援と学校システム改革の両視点からSSWの影響を分析し、教員連携や人材・予算不足等の課題を指摘する。第3章では、特別支援教育におけるSSWの実践として、IEP作成におけるエコロジカルな視点、特別なニーズを持つ子どもへの支援事例等を挙げ、SSWが個人・地域・制度レベルへ働きかける重要性を示す。SSWは関係者との「つなぎ役」としてインクルーシブ教育を進めると論じる。終章では、日本の教育システムが分離教育を前提としているため、インクルーシブ教育への転換が急務であること、個別ニーズに応じた支援にSSWが重要であることを強調。教育と福祉の連携が重要であると結論付ける。 |