学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 鵜飼 孝造 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | 現代版多様性教育の検討 ―公立中学校教師へのインタビュー調査を分析して― |
内容 | 現代社会は個人の様々な違いを多様性として受け入れることが求められる多様性社会である。本稿では、多様性を受け入れる価値観や態度を身に付けるための方法として、学校で生徒を対象に行われている多様性教育に注目した。手法としては、福岡県久留米市の公立中学校で教師をされている3人の方々に対してインタビュー調査をそれぞれ2度行い、その際に伺うことのできた多様性教育についての具体的な話について、回答内容の共通点と相違点をもとに考察した。その結果、教師は自らの考えを押し付けずにサポート役に徹しながら生徒本人の考え方の選択肢を増やすことに助力して、最終的な決定は本人に任せることが今後の教育では有効であるのではないかと考えられた。また、同志社大学体育会陸上競技部長距離パートを対象にインタビュー調査をすることで「選択肢を提示する」というキーワードの有効性について考察した。既存の強力なリーダーシップで強制する「牽引型」の指導から「対話型」の指導に変更し、自ら主体的に考える能力の向上に努めた結果、選択肢を提示することの有効性を確認できた。 |
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講評 | 多様性やダイバーシティということがよくいわれるが、それは「建前的」に感じられることも多い。この論文の面白さは、中学校の教員や大学体育会の先輩たちなど、なんらかの「方針」を示すことを迫られる人たちが、きれいごとではなく、意見や態度の違いにどのように対処しているのか、インタビューを通じて赤裸々な「意見」を引き出している点であり、そこに著者の実践知の高さを感じた。 |
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キーワード1 | 多様性 |
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キーワード2 | 教育 |
キーワード3 | 選択肢を提示する |
キーワード4 | |
キーワード5 |