卒業論文詳細

学科社会学科 ゼミ教員名鵜飼 孝造 年度2024年度
タイトル和食文化の行方 ―現代社会における和食やお米の認識と現状―
内容 近年、食の欧米化によるファストフード店の普及や、女性の社会進出などで忙しい日々を過ごす人が増加したことにより、和食を食べる人が減少しているのではないかと感じる。実際にお米の消費量も減少しており、食の簡便化志向も高まりを見せている。そして、特にパンの消費量が増加してきており、お米の生産量や農林水産業の従事者も減少傾向にある。このような現代日本社会では、和食に触れる機会が減少していると考えられるが、社会の様々な流行やニュースに敏感な若者に対して和食やお米に対する認識、彼らにとっての家庭の味などについてアンケート調査を実施し、家族に対しては、和食に関する認識についてインタビュー調査を実施した。ここから、彼らは日常的にあまり和食を食べることがなくなってきていても、和食に対する認識のほとんどが肯定的なもので、和食を好きな人が多かった。これからますます食が多様化すると考えられるが、このような和食に対する肯定的な認識を維持しつつ、日本の和食文化を守り続けていくために必要なことは何かを考察している。
講評 和食離れが進む一方で、「おふくろの味」のような和食信仰が根強い背景には、和食こそ健康的であり、日本の文化なのだという「イデオロギー」を感じてしまう。しかし、米食や魚介・野菜を中心とする食文化は、アジアを中心に広く分布しており、ことさら「日本の文化」というのは無理がある。この論文は、さまざまな視点から「和食」を捉え直そうとしているところが良いと思った。
キーワード1 和食
キーワード2 お米
キーワード3 家庭の味
キーワード4
キーワード5