学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 板垣 竜太 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | ヴァーチャルシンガーのファン文化研究―キャラクターの存在は希薄になっているのかー |
内容 | クリエイターが注目されるようになった近年、「キャラクターの存在は希薄になってしまったのか」という疑問が生じ、本論文で調査を行うことを決断した。ファン文化を扱う先行研究では親近感または親しみやすさがキーワードとして扱われ、ファンのコミュニティはコンテンツについて深く共有することで強い関係性が形成されるとされた。本論文ではアンケート調査とインタビュー調査を行った。その結果、キャラクターに親しみやすさを持つ人とクリエイターに親しみやすさを持つ人でファンとしての行動が異なることが理解できた。また、コミュニティに関しては1人で楽しむ人もいる一方で、ヴァーチャルシンガーがきっかけで人とのつながりが増えるケースもあり、多種多様であった。調査を通してファンの持つ価値観や行動は様々であったが、理由としては、ファンのヴァーチャルシンガーに対する思いは各個人で異なり、ボカロファンは「『いろんなミク』がいてもいいと無意識に共有している」ということを共通認識として持っているからであり、キャラクターの存在は希薄になっていないと結論付けた。 |
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講評 | VOCALOIDなどのヴァーシャルシンガーのファンたちの認識や行動は、リアルシンガーのファンとどのように共通していて、どのように違うのかについて、調査にもとづいて明らかにしようとした研究である。研究の枠組がなかなか定まらず、調査も遅々として進まず、できあがったものの完成度も高いとはいえない。それでも約80名の高校生らへのフォームによる調査、ファンのインタビューなどによって、ヴァーチャルシンガーに対するファン行動や態度の多様性がある程度浮かび上がった点は評価しておきたい。 |
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キーワード1 | ヴァーチャルシンガー |
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キーワード2 | ファン文化 |
キーワード3 | ファンコミュニ ティ |
キーワード4 | VOCALOID |
キーワード5 |