内容 |
本論文では若年女性のダイエット意識の要因について、身体満足度と自尊感情の低下、情報行動の積極性を独立変数とし、アンケート調査とインタビュー調査を用いてそのメカニズムを分析した。まず明らかになったのは、身体満足度の中でも他人基準による身体満足度がダイエット意識を促し、その他人基準の考え方は自尊感情の低さからくるということ、また自尊感情の高低は身体満足度に大きく影響を受けているということである。相関係数やクロス集計でも身体満足度と自尊感情の関連は見られたが、インタビュー調査においてもこの2つの関連は顕著にみられ、双方に影響を及ぼし合っているということが明らかになった。また情報行動の積極性について、アンケート調査では関連が強くみられ、メディアによる影響の大きさは確認できたが、インタビュー調査にて、元々持っているダイエット意識によって接触するメディアもその頻度も変わるということが分かり、メディアが持つのは限定効果であるということが明らかになった。これまでの研究とは違ってインタビュー調査を用いたことで、ダイエット意識と各変数の関連について、傾向だけでなくそのメカニズムも明らかにすることができた。 |