学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 板垣 竜太 | 年度 | 2024年度 |
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タイトル | 観光地におけるサードプレイスの在り方 ――銀閣寺地域の喫茶店・カフェを対象に―― |
内容 | 本稿では、観光地におけるサードプレイスとして、銀閣寺地域の喫茶店・カフェに注目し、どのように利用されているのか、地域社会において果たす役割を調査した。観光客が多く訪れるなかでどのように地域の人々のサードプレイスであり続けているのかをリサーチクエスチョンとした。調査方法としては参与観察と2店舗へのインタビュー調査を行い、既存のサードプレイス研究ではあまり行われていなかった、常連客に対してもインタビューを行った。その結果、観光地における喫茶店・カフェが他の地域の喫茶店と変わらず地域への様々な役割を果たしていることや、居場所としての機能を維持するために主に空間上、時間上の棲み分けがなされていることが明らかとなった。空間上の棲み分けとは、地域の常連客はカウンターに座り、観光客はそれ以外の席に座ることや、テイクアウト用に窓を設け空間が壊れないように店舗が工夫することで分かれていた。時間上の棲み分けとは、観光客が多い時間帯を避けて朝早い時間や夕方などに常連客が来ることでなされていた。 |
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講評 | 自宅でもなく職場や学校でもない居場所がオルデンバーグによって「サードプレイス」と名づけられて以来、さまざまな場所がサードプレイス研究の対象となってきた。カフェはそうした関心の中心にあるが、本論文ではあえて観光地に注目し、地元の人の居場所であるとともに観光客にも利用されている喫茶店について、店主や客へのインタビュー調査にもとづいて考察したものである。調査できた喫茶店が2軒である点など、研究の厚みにやや足りないところがあるが、常連客が観光客と時間的および空間的に棲み分けて喫茶店を利用しているなど、興味深い論点が提示されている。 |
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キーワード1 | 喫茶店・カフェ |
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キーワード2 | サードプレイス |
キーワード3 | 観光地 |
キーワード4 | |
キーワード5 |