卒業論文詳細

学科社会学科 ゼミ教員名BRUCE WHITE 年度2008年度
タイトルWays of Being Me -Towards Understanding the Role of Narrative Continuity in Identity and the Life Course-
内容 本論文では、個人のアイデンティティがどのように形成され、変容してゆくのかについて主に述べている。「アイデンティティとは何か」という根源から、個人を創り上げている「自分自身」を一つの線に置き、アイデンティティの形成と変容の様を、人が生まれた瞬間から発達・成長を繰り返し成熟してゆくまでの道のりに重ね合わせ、理論や考察を様々な角度から展開させている。さらに、アイデンティティの形成と変容を個人のライフコース又は物語として捉えようとしている。
私は、アイデンティティの形成と変容の先に「私」という自分自身の姿を見出し、それまでに経た道のりは、言わば自分を探すための道具のような役割を果たしているのではないかと考えた。また、「アイデンティティ」という概念の生みの親とも言えるエリクソンの根源的理論を基に、発達心理学という人間の成長過程で得る能力や経験を重ねるプロセスから他者の存在を知ることができる。さらに、他者の影響を受けることにより自分と他者を比べるきっかけとなり、「自分」とは何かという疑問を持つことに繋がると考えた。「自分自身」を探すための道具の一つとして、「経験」をキーワードとし、海外生活経験者のインタビューを取り入れた。その結果、アイデンティティの変容をよりリアルな形に表現し、「自分」とは何かを見つめなおすきっかけに繋がった。私は、インタビューを通して、被験者が海外から見る日本人である自分の姿や、新たな自分の発見が「アイデンティティ」とどのように結びついているかという点に着目している。
「私」の中の「自分」すなわち自分らしさに辿り着くプロセスがアイデンティティの形成と変容そのものなのかもしれない。
講評 It has been a pleasure to see 2008/09s seminar students through the last two years of study. The seminar started off as a very mixed bag of individuals, with very different interests and not much of an idea of how to explore them or what linked them together. Our first trip to Omihachiman in Shiga prefecture was focused on how to observe people and understand the way they thought about and put together their local identities. This was a theme that came to define the way that the different student's interests could be explored in their research in the second year. I was particularly impressed by the range of different focuses on identity which characterised by the final thesis submissions. The students worked hard to integrate what they were learning as a group into their very unique personal contexts and interests, and the result has been a set of reports that they can be proud of producing! Congratulations to all of you in all of your Diversity!
キーワード1 アイデンティティ
キーワード2 自分探し
キーワード3 経験
キーワード4 他者
キーワード5 自分らしさ