卒業論文詳細

学科社会学科 ゼミ教員名鵜飼 孝造 年度2009年度
タイトル近江八幡市のまちづくりとボランティア――ウィリアム・メレル・ヴォーリズ展in近江八幡を通して――
内容  和と洋が調和し合う美しい街並みが見られる近江八幡。今日までその美しい姿が残されている理由は、これらを後世に保存し受け継いでいこうと行政と市民が協働しまちづくりをしているからである。近江八幡市は積極的にまちづくりが行なわれている街で、2009年10月3日~同年11月3日まで開催された、ウィリアム・メレル・ヴォーリズ展はまさに、市民による手づくりの展覧会であり、行政の条例の好事例となるイベントであった。前半(第1章~第3章)では、近江八幡の観光への取り組み、まちづくりや風景についての条例を通して、まちづくりやボランティアをするとき「協働」が大切であることを述べ、後半(第4章~第6章)では、事例として「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ展」を取り上げ、ボランティア活動がどのように行なわれているかを述べた。「我がまちが好き」と「自分の興味のあること」を皆で力を合わせ、一生懸命やったことが結果的に「まちづくりボランティア」となり、ヴォーリズ展が成功へと導かれ、次世代へのまちづくりに繋がることが真の成功であることが、私の結論である。
講評  著者に教わって評者も昨秋、ヴォーリズ展が開かれている近江八幡市に行ってみた。近年、琵琶湖東岸の各都市で、自然と歴史を活かした観光が活発化しており、近江八幡もそのひとつである。たしかにボランティアの案内を受けながら、古い街並みに溶け込んだヴォーリズの建築群をひとつひとつ見学して回るというユニークな展覧会で、主催する住民の高い意識を感じた。本論文の後半でも、ボランティアの実態やインタビュー記録が収録されていて、読み応えがあった。ただ、前半のまちづくり条例の解説は、やや公式的すぎて、もう少し独自取材の裏付けがほしい。
キーワード1 まちづくり
キーワード2 ボランティア
キーワード3 協働
キーワード4 近江八幡
キーワード5