学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 立木 茂雄 | 年度 | 2010年度 |
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タイトル | 就職活動がもたらす第二次社会化――就活日記のコレスポンデンス分析を用いて―― |
内容 | 本稿は、大学生が就職活動を通して自分と社会との折り合いをつけ、社会の中での「あるべき姿」を獲得していく過程を論じている。今、日本社会では18歳人口の約半数が大学・短大に進学し、その学生の内の多くが就職活動を行う。しかしながら、ここ数年の不景気で厳選採用を行う企業が増えていること、学生に人気のある企業に偏りがあること等の要因で、内定を得るのに苦戦する学生は多くいる。「就活を終えた後は、学生の顔つきが変わる」という話をよく耳にするが、それはなぜなのだろうか。自身の就活日記を振り返ると、就職活動に対してさまざまな葛藤を抱いていたことが見えてきた。100年ほど前にゲオルクジンメルが提唱した「個人と社会との葛藤」という概念に就職活動を織り合わせると、葛藤を乗り越え、社会に求められている「あるべき姿」を身に付けていくのが社会化の道筋だとすれば、現代の大学生は就職活動を通して社会化をしていると言えるのではないだろうか。第一章では個人と社会の葛藤について、第二章では就職活動について述べ、第三章では就職活動日記のコレスポンデンス分析を行い、第四章にてコレスポンデンス分析の結果を考察した。 |
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講評 | 自分自身の就職活動日記を対象に立木ゼミ流「私社会学」を試みた作品です。就活前半には「社会を変える」ような「意味のある仕事」がしたいという思いがログに頻発していましたが、一方でこの頃は就活に対して「斜に構えて」いた自分が、就活の上での重要他者の出現を機に本気度が高まり、やっと「あせり」や「頑張り」が出現し始め、最終的に納得できる就活が行えたことが定性的にも説明されています。おつかれ様でした。 |
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キーワード1 | 就職活動 |
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キーワード2 | 社会化 |
キーワード3 | 役割取得 |
キーワード4 | 個人と社会との葛藤 |
キーワード5 |