学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 立木 茂雄 | 年度 | 2010年度 |
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タイトル | 母性とそのとりまく環境について |
内容 | 現代の女性は自身と子供との関わりにおいて様々な葛藤と戦っている。職業経験その他を通じ、自らのアイデンティティを「母であること」に求めない一方で、「自分の手で子供を育てないと可哀想」という葛藤があるのだ。温かい、優しいといったイメージで表現されることの多い「母性」は、女という性に「本能的」に備わった「母親としての自然な性質」だと捉えられることが多い。女性に自然に備わった母性によって温かい愛情を受け子供は育つのが幸せである、児童虐待は母親の母性喪失によるものだといったようにである。しかし、自然的、本能的な事実ははじめからそれとして存在するのではなく、ある事柄を「自然的」「本能的」と規定する社会的な背景によって「事実」として認識される。本論文では「母性」という言葉に着目し、その概念と歴史を探るとともに、それが女性の社会状況や医療技術などの社会的環境によって大きく変わっていくこと、またそれ自体が逆にどのように現代社会の女性の「子産み」「子育て」に影響を与えているかを示すことで「母性」のとりまく問題について考察していく。 |
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講評 | 部活・就活を何よりも優先させた為、卒論への取りかかりが大変遅れました。それでも、なんとか最後まであきらめずに、著者自身の関心を出発点として母性に関する社会学的言説をたどるおさらい論文がまとまりました。仕上げることができて(私も)ホッとしています。今後の自らの生き方について社会学的想像力を働かせるための糧となることを期待しています。 |
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キーワード1 | 母性 |
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キーワード2 | 女性 |
キーワード3 | 母親 |
キーワード4 | 児童虐待 |
キーワード5 | 子育て |