内容 |
この論文は3章構成で、第1章では人との「つながり」がなぜ重要なのかを述べるために、鈴木修次の編著である『漢詩漢文に学ぶ人生の指針一』を参考にした。その中から漢詩漢文をいくつかを取り上げて第1章の目的を果たした。
次の章では3つの社会ネットワーク理論を紹介する。3つの社会ネットワーク理論とは、マーク・グラノヴェターの弱い紐帯の強さ理論、ロナウド・バートの構造的空隙理論、山岸俊男の信頼の解き放ち理論である。構造的空隙理論の対の理論として、ネットワーク閉鎖論の紹介もここに含まれている。これらの理論のキーワードはそれぞれ次の通りである。弱い紐帯の理論においては、弱い紐帯、ブリッジ、弱い紐帯の関係拡張性、構造的空隙理論は構造的空隙、ネットワークの効率性、有効性、信頼の解き放ち理論は、信頼社会、安心社会、機会コスト、社会的不確実性、信頼の関係強化性、拡張性である。
第3章ではこの論文の主要目的である、社会ネットワーク理論を参考にした社会ネットワーク形成モデルの提示をする。そのために第2章で紹介した社会ネットワーク理論を状況に応じて使い分け、個人の社会ネットワークをどのように形成するのがよいのかを述べている。
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