学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 板垣 竜太 | 年度 | 2012年度 |
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タイトル | 日本における留学生の就職活動の姿勢 ――同志社大学生の事例を中心に―― |
内容 | 留学生の日本企業への就業意識がだんだん高まっている。しかし、日本独自の就職活動に慣れていない留学生はついつい波に乗り遅れている。留学生は大学などの支援制度を積極的に活用していない。卒業までに就職が決まらなかった留学生は帰国を余儀なくされる場合が多い。また、日本での留学経験を持つ留学生の中国国内の労働市場での活躍などにも目を向ける。 本稿では以上の点に注目をして、インタビュー調査を中心に日本で就職をしている留学生と、帰国している(帰国予定)留学生二つのグループに分け調査を行った。調査の結果、留学生は日本人学生に比べ、就職に関する情報収集が乏しく、筆記試験の対策が未熟であった。また、日本人との友人関係のつながりによって就職活動が順調に進むがどうかが決まると考えられる。また、日本で働いた経験を積んで最終的には母国に戻りたい学生が多い特徴が見られた。一人っ子政策の影響のため、両親の老後を心配せざるを得ないことが読み取れた。 |
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講評 | 留学生の就職状況についてはしっかりした調査研究の蓄積がまだ薄い。先行研究では主としてアンケート調査によっていたが、当事者によるインタビュー調査をしたことによって、留学生なりの事情の一端が浮かび上がった側面はある。特に中国の一人っ子政策や就職事情との関連で、最終的に帰国しようという志向性の強さが垣間見られた点は重要な知見である。もう少しインタビュー対象を増やしてほしかった、先行研究との対話を試みてほしかった、といった問題はあるが、日本語表現も比較的しっかりしていて、読める論文となっていた。 |
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