学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 鯵坂 学 | 年度 | 2013年度 |
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タイトル | 祇園祭を支えるもの ―大船鉾の再興を研究して― |
内容 | 祇園祭は日本を代表する祭の一つであり、そして1400年以上もの歴史を持つ祭りでもある。研究対象とする四条町の大船鉾は蛤御門の変で焼けてしまい、後継者不足や資金面の課題があり、復興できなかった鉾である。しかし、大船鉾は2014年に150年の月日を経て復活しようとしている。1996年に御囃子が復活したことをきっかけに再興は動き出す。囃子方の公募やさまざまな財団法人や企業の支援など、内外からのさまざまな要因によって鉾本体はほぼ完成し、2014年の巡行参加までもう一歩のところまで来ている。再興を支えたのは神事と地域コミュニティと資金・人材の担い手である。この3つの要素がそれぞれ形を変えながらも絶妙に関わり合い、祭という複合体を構成している。長く続く神事とそれを支える町内の住民がいれば、それを支える人や団体が現れる。そして、祭は人々に非日常と新たなアイデンティティを与える。 |
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講評 | 今年の卒業論文は、全体として完成が遅れ、みんなが本当に提出できるかどうか、教員の方はかなり心配しました。また内容としては、「修士論文」に近い高度なレベルのもの、先行研究や資料のコピー・ペーストが多い剽窃まがいの論文、引用ばかりの「つまらない」論文もありました。なお、フィールド・ワークの叙述部分では、「きらり」と光る作品もありました。評価は、A:2人、B:4人、C:3人、D:1人でした。 卒論の出来不出来の主要な要因は、第1に、卒論で明らかにする課題をしっかり持ち、先行研究を広く収集し、これらを的確に理解し、それに基づいて明確な分析枠組みを持っていたかどうかがあります。第2に、就職活動の終了の時期の早い遅いによる時間的なこともあったのでしょうが、大学生活最後の作品である卒論に取り組む各自の姿勢が大きかったのではと考えられます。時間があったのに適当に論文をまとめた人、時間的に困難があっても、量的調査やフィールド・ワークや資料収集にしっかり取り組んだ人もいた、と思います。 卒業論文にしっかり取り組むことにより、論理力、表現力、情報収集力などがついて、実社会で生き抜いていく力が付いたと思います。分りやすい明晰な文章が書ける人こそ本当に大学での勉強をした人です。卒業後の実社会でも、的確な情報を集め、それをもとに分析し、解決策を析出できるように自分を鍛えてください。 |
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キーワード1 | 祇園祭 |
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キーワード2 | 大船鉾 |
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