卒業論文詳細

学科社会学科 ゼミ教員名鯵坂 学 年度2014年度
タイトル欧米出身留学生の日本における友人ネットワーク形成行動―出身地域による影響―
内容 滞日留学生の社会的ネットワークに関する研究は多くあるが、出身地に着目したものは少ない。従来の研究は、出身地を考慮しないか、多数を占める中国・韓国それぞれの留学生に絞っていた。本研究では、出身地別研究の扱う対象に「欧米人」を加えると共に、既存研究の少ない欧米出身者の友人ネットワーク形成行動を明らかにする。調査の結果、中国人留学生は中国人同士で、欧米出身留学生は欧米出身者同士と一部の「国際的」日本人でネットワークを構成することが明らかになった。欧米出身者は同国人のみでネットワークを作れるほど人数がいないが、「オープンな出会い」を共有できる者を選別する結果として、他の欧米人とネットワークを形成する傾向にある。また彼らは、授業や学校のイベントなどの制度的な場面に加え、クラブ・バー・広場などでのインフォーマルな出会いを良く利用している。
講評 今年は卒論の取り組みが遅れた人が、例年以上に多くて残念でした。提出1ヶ月前に、研究テーマ・対象をかなり変えた人、なかなか調査対象を決められなかった人などがいました。一方で、先行研究を踏まえて、夏前に調査の準備にとりかかり、夏休みに調査を実施し、さらに新しい先行研究や資料を見つけて、その枠組みを用いることにより、充実した論文となった人もありました。それらには、Aを付けて在ります。
 気になった点は、以下です。
①先行研究の探し方が不足している論文が多かった。そのために、自己の研究を進めていく際の分析視角や、インタビューの課題が明確でなく、論文全体が未熟なままとなっていました。
②参照文献の引用注があったものの、かなりの分量の丸写しが見られる論文が見られました。
③インタビューの準備、開始の遅れから、3~6人程度の対象にしか、面接していない論文がありました。
キーワード1 留学生
キーワード2 異文化交流
キーワード3 パーソナル・ネットワーク
キーワード4
キーワード5