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近年、「学生団体」を名乗る組織が台頭している。サークルとは違い、社会を舞台に活躍しているのが特徴だ。学生営業、メディア発信、就職支援…。目的は様々であるが、今回は「ボランティア学生団体」に着目することにした。というのも、ボランティアに関する先行研究の中で、「ボランティア活動を行う学生には学習効果が現れる」と指摘する声がいくつか見られたからだ。しかし私の4年間の大学生活を振り返った経験上、ボランティア活動をする学生全員に学習効果があるとはとても思えなかったし、昨今の就職難から、ボランティア活動を行う学生の中でも、.純粋にボランティアをしたいという動機より、ボランティア活動を就職活動に活かそうという動機を持った学生が多いのではないかと考えた。そこで、先行研究のようなボランティアをする学生とそうでない学生を比較するものではなく、学生ボランティア団体での調査を行い、調査対象をボランティア活動に携わる学生のみに絞った。彼らを「スポンジ型」「イベント重視型」「上昇志向型」「観察型」の4タイプに分け、類型化することで、目的意識の方向性はもちろんのこと、キャリア観にも違いがあることが明らかになった。 |