内容 |
本論文では、サービス業におけるリピーターの重要性やリピート要因について、リピーター率が9割以上である東京ディズニーリゾートを取り上げて考察している。東京ディズニーリゾートの入園者数の男女比率は、女性が7割ほどと圧倒的に高く、驚異的なリピーター率を支えているのは主に女性であると言える。
そこで、その理由や施設側の工夫を、男女における友人知人との付き合い方の違いに注目し考察した。脳の違いにより、男性はモノに関すること、女性はヒトに関することに関心を示しやすい傾向がある。この興味の対象の差が、遊び方に表れている。「遊ぶ」という時、男性同士は趣味を楽しむことが目的、女性同士の場合は、相手とのコミュニケーションが目的であることが多い。
東京ディズニーリゾートの、人を楽しませる仕掛けの数々が会話を生み出し、同行者とのコミュニケーションを円滑にする。それに加え、徹底した「夢の国」づくりにより、女性にとって居心地の良い理想的な空間となっている。これらの要因が重なり、女性に広く愛されるパークとなったと考えられる。今後もこのリピーター率を維持するためにどのようなパーク運営を行っていくのかに注目したい。 |