内容 |
本稿では、私達の性格がきょうだい間の誕生順位と関連しているのかについて調査を行った。具体的には、長男・長女はしっかり者。末っ子はわがままといった1度は聞いたことのある噂話が事実なのかどうか検証した。
まず、先行研究の調査対象者は小学生から中学生までだったが、大学生を対象にした今回の調査で両者の性格に特に変化は見られなかった。小中学生より随分と大人になったつもりが私達の性格は何ら変わっていなかったのである。
続いて、親ときょうだいからなる家族間の関わりが、学校内での友達付き合いなどに比べ遥かに私達の性格を形成するのに強い影響を与えることを裏付けることができた。例えば、1人っ子はきょうだい間の喧嘩などを経験していないためそれは家族外の人付き合いで露呈する。
また、単にきょうだい間の誕生順位といっても、第1子、第2子、中間子、末っ子、1人っ子に分類されそれぞれで性格に違いがあることがわかった。例えば、アンケート調査によって第1子と末っ子に負けず嫌いな性格が見られたが、第1子の負けず嫌いと末っ子の負けず嫌いは異なり、さらに、末っ子の負けず嫌いという性格は主に第2子が持っていているもので末っ子には負けず嫌いな性格はあまり見受けられないという検証結果が出た。 |