卒業論文詳細

学科社会学科 ゼミ教員名鯵坂 学 年度2015年度
タイトル介護職員の労働における困難とやりがいー特別養護老人ホームにおける参与観察とインタビュー調査からー
内容  日本において、高齢者の介護は長らく家庭の問題であったが、2000年に公的介護保険制度が始まったことで、「介護の社会化」が行われた。この制度が成立してから早くも15年が経過し、介護に従事する人々は増加し続けているが、低い賃金、職場環境、社会的地位など、介護職員の労働における困難は解決されていない。しかし、このような状況の中でも働き続けられる理由に「やりがい」があるのではないか。そこで、介護職員の労働における困難とやりがいについて、特別養護老人ホームにおいて、参与観察と3人の介護職員の方々へインタビュー調査をおこなった。その結果から、入居者や同僚との関わりの中で肯定的な反応や結果を得ることが介護職員のやりがいであることがわかった。また、労働における困難に関しては、インタビュー調査から、利用者からの暴力や夜勤などの、労働環境の要素が強いことがわかった。
講評 今年度は就職活動の開始が例年より4か月も遅れたため、内定が早い人で8月末ころとなったため、卒論の取り組みがかなり遅れました。これにより例年と比べて、「生煮え」の卒論が多くなりました。それなりに頑張った人もいたのですが、Aに届く論文は、残念ながらありませんでした。気が付いたことを書きます。
◇良かったこと
独自な視点からテーマを選んで、先行研究をふまえて分析視角を設定し、時間の無い中でも地域調査やフィールド・ワークを頑張った人がいた(5人)。
◇反省点
①先行研究を見つけそれをじっくり読み、そのエッセンスを自分の言葉でまとめることが不十分な人が多かった。その結果、かなりの人にコピー・ペーストの部分が見られた(10人)。
②春に配ったスタイル・ガイドにそった記述が出来ていない人があった(6人)。社会に出ればわかると思いますが、文章を書くにもそれぞれの組織・団体にルールがあるのです。
③引用の付け方が不十分で(6人)、また(注)を使わない人もあった(3人)。
④1つの文章が長すぎ、文脈が分りづらい論文があった(9人)。もっとシンプルな、文章を書いてください。
◇次年度生へのお勧め
春休み段階で先行研究をしっかり探しそれら読み、それらをもとに調査をするなり、文献研究を進めるなりしてほしい。
キーワード1 介護
キーワード2 困難
キーワード3 やりがい
キーワード4
キーワード5