卒業論文詳細

学科社会学科 ゼミ教員名鯵坂 学 年度2015年度
タイトルよさこい系祭り参加者からみた現代社会における都市の祭りの在り方――おかやま桃太郎まつりうらじゃを事例に――
内容  祭りは、どんな時代でもどの地域にも欠かせない人間の営みとして挙げられる行事である。かつては町の繁栄や農作物の豊作を神に祈る「ハレ」のものとして行われていたが、その様式や意義は時代とともに変容してきた。そのような祭りの中で今回着目したのは「よさこい系祭り」である。なぜなら、よさこい系祭りは現代社会において盛り上がりを見せている祭りの一つであるからだ。そもそもよさこい祭りは地域活性化を目的に高知県で始まったものであるが、北海道のYOSAKOIソーラン祭りなどを通して全国へと広がりを見せ、音楽や振付、チームのあり方そのものまで多種多様化が進んでいる。では、よさこい祭りの参加者は、祭りに何を求め、またどのような影響を受けているのか。この問いについて、よさこいチームへのアンケート調査を基に考察した結果、参加者にとって、よさこい祭りは自己表現を通して他者との共感や自己肯定感を得るための手段であることや、地縁の祭りなどとは異なり参加者同士の結びつきが緩いことが明らかになった。このようなよさこいならではの自由さや演舞を通した昂揚感に魅力を感じる人がいる限り、よさこい祭りは発展しつづけるだろう。
講評 今年度は就職活動の開始が例年より4か月も遅れたため、内定が早い人で8月末ころとなったため、卒論の取り組みがかなり遅れました。これにより例年と比べて、「生煮え」の卒論が多くなりました。それなりに頑張った人もいたのですが、Aに届く論文は、残念ながらありませんでした。気が付いたことを書きます。
◇良かったこと
独自な視点からテーマを選んで、先行研究をふまえて分析視角を設定し、時間の無い中でも地域調査やフィールド・ワークを頑張った人がいた(5人)。
◇反省点
①先行研究を見つけそれをじっくり読み、そのエッセンスを自分の言葉でまとめることが不十分な人が多かった。その結果、かなりの人にコピー・ペーストの部分が見られた(10人)。
②春に配ったスタイル・ガイドにそった記述が出来ていない人があった(6人)。社会に出ればわかると思いますが、文章を書くにもそれぞれの組織・団体にルールがあるのです。
③引用の付け方が不十分で(6人)、また(注)を使わない人もあった(3人)。
④1つの文章が長すぎ、文脈が分りづらい論文があった(9人)。もっとシンプルな、文章を書いてください。
◇次年度生へのお勧め
春休み段階で先行研究をしっかり探しそれら読み、それらをもとに調査をするなり、文献研究を進めるなりしてほしい。
キーワード1 祭り
キーワード2 よさこい
キーワード3 うらじゃ
キーワード4
キーワード5