卒業論文詳細

学科社会学科 ゼミ教員名鯵坂 学 年度2015年度
タイトル都心回帰現象と京都市中京区の住民コミュニティ―京都市本能学区と竹間学区の比較分析をもとに―
内容  現在、多くの大都市の都心部では、人口が減少から増加に転じる都心回帰現象が起き、住民コミュニティの形成が困難になることが懸念されている。京都市中京区の本能元学区でも都心回帰がすすんでおり、20年前と比べて人口が2倍近くになった。本研究では本能学区を調査対象とし、地域の住民コミュニティを調査した。また、5年前に行われた京都市竹間学区での調査と同じ方法を用いることによって、竹間学区との比較も行った。まず、人口増加率とマンションタイプの2つの観点で本能学区を考察した。その結果、人口が急激に増加している町内会・ワンルームマンションが多い町内会では、町内会運営に支障が出ていることが分かった。次に、竹間学区との比較を行った。竹間学区に比べ本能学区は急速に都心回帰が進んでいる。それでも、2つの学区はほぼ同水準で地域コミュニティを運営できており、本能学区の地域コミュニティに対する施策が一定の効果を上げていることが明らかになった。
講評 今年度は就職活動の開始が例年より4か月も遅れたため、内定が早い人で8月末ころとなったため、卒論の取り組みがかなり遅れました。これにより例年と比べて、「生煮え」の卒論が多くなりました。それなりに頑張った人もいたのですが、Aに届く論文は、残念ながらありませんでした。気が付いたことを書きます。
◇良かったこと
独自な視点からテーマを選んで、先行研究をふまえて分析視角を設定し、時間の無い中でも地域調査やフィールド・ワークを頑張った人がいた(5人)。
◇反省点
①先行研究を見つけそれをじっくり読み、そのエッセンスを自分の言葉でまとめることが不十分な人が多かった。その結果、かなりの人にコピー・ペーストの部分が見られた(10人)。
②春に配ったスタイル・ガイドにそった記述が出来ていない人があった(6人)。社会に出ればわかると思いますが、文章を書くにもそれぞれの組織・団体にルールがあるのです。
③引用の付け方が不十分で(6人)、また(注)を使わない人もあった(3人)。
④1つの文章が長すぎ、文脈が分りづらい論文があった(9人)。もっとシンプルな、文章を書いてください。
◇次年度生へのお勧め
春休み段階で先行研究をしっかり探しそれら読み、それらをもとに調査をするなり、文献研究を進めるなりしてほしい。
キーワード1 都市回帰
キーワード2 マンション
キーワード3 コミュニティ
キーワード4
キーワード5