卒業論文詳細

学科教育文化学科 ゼミ教員名山田 礼子 年度2014年度
タイトル教育の地域間格差―都市と地方の教育・進学格差―
内容 本研究では、大学進学志望者に平等に進学機会を与えるにはどうすればよいか明らかにすることを目的とする。「教育の地域間格差」特に大学進学における格差について、大都市圏と地方県にはどのような教育環境の違いがみられるのか、また、こうした教育格差・進学格差を生む背景や阻害要因を検討し、都市と地方で格差是正するにはどうすればよいか、地方の学生に求められることは何かについて考えていく。その結果、大学進学率が50%を超え「大学全入時代」を言われるほど多くの「学びの場」が存在しているにもかかわらず、都市と地方では大学進学の機会に大きな格差が生じ、それが現在でも拡大しつつあることが明らかになった。そして、格差の背景や阻害要因についても様々な要因が複雑に関連し格差を生んでいることが認められた。さらに、地方から大へ進学する際には、近隣に高等教育機関が少ないため、進学以前の段階で選択肢の自由が欠如していることが明らかにできた。
講評 本年度の卒業論文を執筆した学生は20000字が8名、10000字が1名の計9名であった。
今年は従来よりも、比較的早期から課題を設定して、課題に取り組んだといえる。また、当該ゼミでは大学院生を交えてのゼミでのディスカッションも日常化していることもあり、大学院生からのアドバイスを受けながら、課題に取り組み、アドバイスを受けて、修正した内容を教員に提出するというプレセスが機能したと評価できるだろう。ラーニング・コモンズを積極的に利用し、ラーニング・コモンズに常駐している教員からの学習指導を受けたことも、自立的に卒業論文に向き合えた要因となった。当該ゼミでは、データを収集し、それを分析することが基本となっているため、早期からデータ収集に取り掛からなければ、分析と卒業論文執筆までこなすことはむずかしい。今年の学生たちはそうした時間配分をゼミ生同士で自発的に管理することができたのではないかと思う。
キーワード1 大学進学
キーワード2 教育・進学格差
キーワード3 地域間格差
キーワード4 地方と大都市圏
キーワード5 大学進学阻害要因