学科	社会学科	ゼミ教員名	鯵坂　学	年度	2016年度
タイトル	中山間地域における農家民宿の多様な役割と現状の調査―京都市左京区久多地区を事例として―

内容	本論文は、過疎化・高齢化が急速に進む中山間地域がもつ自然や文化を遺すべき資源としてみなし、その持続的な活用の手段として農家民宿に着目したものである。京都市左京区に位置する限界集落「久多」にある農家民宿に焦点を当て、農家民宿が中山間地域においてどのような役割を果たしているかを述べたものである。運営者、利用者、住民にそれぞれインタビュー調査を行い、多角的な分析をすることによって、農家民宿の現状と課題を明らかにすることを試みた。その結果、農家民宿には宿泊という役割のみならず、都市と中山間地域の結節点としての役割を果たすことがわかり、その可能性を垣間見ることができた。その一方で運営者と住民をめぐる葛藤も浮かび上がり、農家民宿が直面する厳しい現状も明らかとなった。農家民宿には多くの人が関わっていることを再認識し、長期的な目線で対話を重視しながらアプローチをすることが必要であるという結論に達した。

講評

今年の卒論は、昨年度に比べて全体として優秀なもの（6つ）が多かったように感じています。 特に、先行研究もある程度参照出来ていて、インタビューと量的調査の両方駆使して、実証研究をした（5つ）ものもあり、読み応えのある論文がありました（5つ)。 そのうえで気になった点を以下に書きます。 ①先行研究の読み込みが不十分であり、それを踏まえた論旨の展開が弱い論文があった（4つ）。 ②それは、夏休み前に提出する春学期のレポートが不十分なためだといえます。 ③限られた時間で分析を行わなければならないときに、どの論点に絞るかについて、十分に検討できていない論文があった（3つ）。 ③一つの文章が長すぎるものがあり（6つ）、それぞれの文章を短くして簡潔な文章を書くようにしましょう。 ④殆どの論文で、節が長すぎるものがあり、もっと小まめに改行したほうが、読み手には分かりやすいと思います（7つ）。 ⑤スタイルガイドをよく参照出来ていないものもありました（2つ）。

キーワード1	農家民宿
キーワード2	グリーン・ツーリズム
キーワード3	過疎
キーワード4	限界集落
キーワード5	観光