卒業論文詳細

学科社会学科 ゼミ教員名鯵坂 学 年度2017年度
タイトル日本の団地再編の現状の考察-京都府八幡市の男山団地を事例として-
内容 高度経済成長期に入り、深刻になっていた住宅不足や住居環境の悪化の問題を解決するために、日本住宅公団が開発した画一的かつ大規模の団地は築40年を迎えた。建物の老朽化に加え、住民の高齢化などでオールドタウン化した団地の魅力を取り戻すための活動が近年、注目を浴びている。すでに熟成社会・人口減少社会に入った日本では、高度経済成長期の公共セクターからの一方的な開発が不可能になり、民間セクターとの連携無しでは地域再編を語ることはできない状況になった。京都府八幡市にある男山団地で行われている関西大学工学部・八幡市・都市再生機構の連携活動が公共セクターと民間セクターの連携の典型的な例で、住民に良い影響を与えているが、住民の中で不満の声も存在する。何が真に住民のためのことなのか、住民が真に望んでいることは何かについてより深層的な研究活動が行われる必要があると思われる。この問題の解決策として、筆者は、工学だけでなく社会科学系や違う立場にある主体との共同研究を提案したい。また、社会科学系がこのような活動にどうして前向きではないかと問いかけたい。
講評 今年度の就職は全体として早めに決まった人が多かったのですが、卒論への取り組みが遅れた人がかなりいました。これにより昨年と比べて、「生煮え」の卒論が多くなりました。それなりに頑張った人もいましたが、読んでみて問題なく「A」だと確信できる論文は、残念ながらありませんでした。気が付いたことを書きます。◇良かったこと:独自な視点からテーマを選んで、先行研究をふまえて分析視角を設定し、フィールド・ワーク、インタビュー、参与観察を頑張った人がいた(4人)。◇反省点:①先行研究を見つけそれをじっくり読み、そのエッセンスを自分の言葉でまとめることが不十分な人が多かった。その結果、かなりの人にコピー・ペーストの部分が見られた(5人)。なかには、複数ページにわたり先行研究の丸写しと思われる論文もあり、口頭試験の時に修正を指摘しました(3人)。②春に配ったスタイル・ガイドにそった記述が出来ていない人があった(7人)。読んでいないと思われます(3人)!!!。実社会に出ればわかると思いますが、文章を書くにもそれぞれの組織・団体にルールがあるのです。③引用の付け方が不十分で(5人)、また(注)を使わない人もあった(7人)。④事実と意見の区別が曖昧な文章を書いた人(6人)⑤1つの文章が長すぎ、文脈が分りづらい論文があった(8人)。もっとシンプルで的確な文章を書いてください。◇皆さんへのお勧め:就職すれば、短いかもしれませんが報告書などを書くことがあると思います。そこで分かりやすい簡潔な文章を書くことは、大切なことだとわかると思います。同志社大学社会学科で勉強し、2万字以上の文章を書いたわけですから、文章や文字にはこだわりを持ってください。
キーワード1 団地再編
キーワード2 男山団地
キーワード3 オールドタウン化
キーワード4 まちづくり
キーワード5