学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 板垣 竜太 | 年度 | 2017年度 |
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タイトル | 洋画宣伝の表現における女性の客体化 ――映画ポスターを事例に―― |
内容 | 2013年にネット上で、世間にあふれる判を押したような「女性らしさ」を非難する言葉「ダサピンク現象」が話題になった。日本の配給会社が作る洋画ポスターは、ピンク色が多用されたり、恋愛要素を前面に押し出したデザインに変更される。本稿では、このような現象が女性を客体化している「ダサピンク現象」の一つだと考え、配給会社のインタビューからその意図を探り、Twitterを用いて観客の意見を分析した。配給会社は観客が減少する厳しい状況の中、観客の最大公約数を狙うように広告を打っていたが、それが女性を客体化するような表現を用いていた点に配給側のジェンダーバイアスがあった。特に映画ファンたちはそのような広告を快く考えておらず、配給と観客とのあいだにギャップがあることが判明した。今後、TwitterのようなSNSの意見が大きくなるにつれて、配給会社の女性を客体とするような宣伝戦略も変わっていくと考えられる。 |
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講評 | 映画のジェンダー分析は数多いが、ほとんどの研究はできあがった作品の表象分析にとどまっている。それに対して本論文は、製作部門よりは配給および興行部門に注目し、日本で公開された洋画の宣伝において女性の客体化現象が見られることを、近年の映画ポスターを通じて明らかにした。また、配給側の担当者のマーケティング戦略や、映画を実際に観た人々のツイート分析を通じて、売り込む側の思惑どおりに観る側が踊らされているのではなく、意識のズレがあることを指摘した。ツイート分析は冗長であまり有効でない記述も観られたが、評論的になりがちなテーマをうまく社会学的に分析し得たと考える。 |
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キーワード1 | ジェンダー |
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キーワード2 | 客体化 |
キーワード3 | 広告 |
キーワード4 | |
キーワード5 |