学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 板垣 竜太 | 年度 | 2017年度 |
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タイトル | 韓国労働市場とフィリピン英語学校への韓国人留学生の特徴をめぐって ――イロイロ地域 WE ACADEMYの事例を中心に―― |
内容 | 韓国ではアジア通貨危機が到来した1990年代以降、多くの企業が英語を新入社員の選抜基準と定めたことで大学生を中心に就職準備のために多くの人々が英語の習得に力を入れるようになった。しかし、2014年前後から大企業を中心に「脱スペック」の採用方式が取り入れられ始め、2017年6月には学歴、語学スコアなどのスペックを見ないブラインド採用方式が政府の指示により広く導入されるようになり、韓国の採用環境は大きく変化することになる。それまでフィリピン留学は英語を短期に集中して学べる環境として多くの就職を控えた学生を中心としながら、フィリピンで学んだ後に第三国へ行く人々にも用いられるなど、幅広い人々に用いられてきた。しかし、今回の調査を通して今では韓国の採用市場の変化、留学エージェントのパッケージ商品の開発により、フィリピンの英語学校は韓国での就職準備をするための場所ではなく、海外進学からの移住、海外就職等、海外への移住を望む人々が多く用いていることが分かった。 |
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講評 | 韓国の英語熱や「スペック」はしばしば語られているが、それが自明の前提となってしまっている感がある。本論文は韓国企業の採用慣行が脱「スペック」化に向かいつつあるなかで、英語熱と就職との関係がどう変わり、それがフィリピン英語学校に集う人々のどのような徴候として表れているかを、自身の4週間にわたる参与観察によって明らかにしようとした論文である。コリア語の論文の資料を多く活用し、インタビューも、韓国人生徒や経営者に対してはコリア語で、教員に対しては英語で、日本人生徒に対しては日本語で実施するなど、著者自身の語学能力を活かして調査を進めた点は特筆すべきである。研究の見通しが見えてきたのがだいぶあとのことになった分、話をうまく聞き、それが有機的に考察に結びついているとまでは言いがたいが、2017年の「グローバル・コリア」の一端をうまく捉えた秀作である。 |
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キーワード1 | 韓国企業の採用における 脱スペック化 |
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キーワード2 | フィリピン英語学校で学ぶ 韓国人留学生 |
キーワード3 | 半構造化インタビュー |
キーワード4 | |
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