内容 |
本論文では、文献研究によって「スチューデント・アパシー」研究と「動機づけ」研究の経緯を年代別に整理し、その関連度合い(相互引用)を分析した。スチューデント・アパシーとは、「学業に関しては無気力であるが、それ以外の活動には積極的な状態」などをいう。本論文ではこの状態の対策には、「人がやる気になるメカニズム」について研究している「動機づけ理論」が関連するはずだという仮説を立て、両研究の発展経緯と関連について調べた。その結果、両分野は互いにほとんど引用がなされていないことがわかった。その原因は、当該分野の研究者の属性や、彼らの活動の場の違いによって分断が生じていることが予想される。動機づけ理論は学術・基礎的な理論であるのに対し、スチューデント・アパシー研究はより実務的で主に臨床医などによる執筆であり、それぞれの分野は学術的に交流が少なく、有機的な連関は形成されていないと結論づけられるのである。
研究の経緯を年代別に整理し、その関連度合い(相互引用)を分析した。スチューデント・アパシーとは、「学業に関しては無気力であるが、それ以外の活動には積極的な状態」などをいう。本論文ではこの状態の対策には、「人がやる気になるメカニズム」について研究している「動機づけ理論」が関連するはずだという仮説を立て、両研究の発展経緯と関連について調べた。その結果、両分野は互いにほとんど引用がなされていないことがわかった。その原因は、当該分野の研究者の属性や、彼らの活動の場の違いによって分断が生じていることが予想される。動機づけ理論は学術・基礎的な理論であるのに対し、スチューデント・アパシー研究はより実務的で主に臨床医などによる執筆であり、それぞれの分野は学術的に交流が少なく、有機的な連関は形成されていないと結論づけられるのである。 |