学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 立木 茂雄 | 年度 | 2017年度 |
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タイトル | ソーシャルメディア・特にSNS での自己開示行動の要因 |
内容 | 現代社会ではソーシャルメディアの利用は拡大している。その発達に比例して人々のプライバシーが侵害される危険性も増えている。しかし人々の多くは自ら自分の個人情報やプライベートをソーシャルメディア・SNS 上で発信している。 従来のSNS 研究によると、自己開示行動の要因にはプライバシー意識が関わっているというが、日本の研究ではプライバシー意識と自己開示行動に有意な関連はみられないことが多い。そこでSNS はアイデンティティ確立のためのツールである、という考えに注目した。ミードの自我論やジョハリの窓では、人々がお互いに自己開示とフォードバックを行うことで自我の発達や新しい自分の発見につながると述べられている。アイデンティティの発達が、SNS での自己情報公開行動の要因となっているのではないだろうかと考えた。 そこで立木・栗本の自我同一性尺度を用いて、自我発達と3 つのSNS での自己情報公開行動との相関性を調査した。調査紙による調査の結果、自我同一性・同一性拡散の下位項目の一部との相関がみられ、相関がみられる項目とその効果はSNS ごとに変化するということが明らかになった。 |
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講評 | 一口にソーシャルメディアと言ってもFacebook, Twitter, Instagramといったそれぞれのサービスで、自己の開示のメカニズムは異なるのではないか、というリサーチ・クエスチョンを立てて、その答えを見つけようと努力した研究です。用いた尺度としては、立木ゼミの定番の自我同一性尺度を用い、各サービスでの自己情報公開度との関連性を、95名の大学生を対象に調べました。その結果、Twitter ではプライバシー意識が高く、孤立感の低い人ほど情報公開を控え、基本的信頼もしくは不信の高さが情報公開と関連するという興味深い結果を得ました。一方、Facebook ではプライバシー意識の高い人、他者への不信感が高いほど情報公開を控え、罪悪感の高い人ほど情報公開をする傾向が見られました。一方、Instagram ではプライバシー意識やアイデンティティとは有意な関係がなく、自分の投稿を見ているフォロワーの多さが自己情報の開示に繋がっていました。これらの基礎的な知見を踏まえたソーシャルメディアの社会学につながる予感を持たせる研究です。 |
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キーワード1 | SNS |
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キーワード2 | 自己開示 |
キーワード3 | アイデンティティ |
キーワード4 | Nがわからない |
キーワード5 |