卒業論文詳細

学科社会学科 ゼミ教員名立木 茂雄・JENNIFER MCGUIRE 年度2018年度
タイトル大学生の過程健康度が将来、家事分担の指向性に与える影響
内容 日本において「男は仕事、女は家庭Jという固定的性別役割分業意識に賛成する人数は減少している。しかし依然として日本の女性は社会進出どころか、家庭生活に満足する人は世界各国の中で低い水準である。NHK国民生活時間調査によると日本の家事をする時間は世界中では男女差が最も大きい国の一つである。では、日本において、こうした法律や人々の意識が実際の働き方や生き方に反映されない要因はこれまで多くの先行研究が行われてきたが、さらなる検討が必要とされている。また、既存の研究において、既婚夫婦に対する家事分担の研究が数多くされているが、現在の米婚者に対する研究が少ない。
そこで本研究では、家族システムが、家事分担に与える影響について検討する。具体的には、オルソンの家族円環モデルに基づき作成したFACESSKG・l6(version4)を用いて、きずな・かじとりの両次元が、将来の理想的な家事分担及び、将来の現実的な家事分担に与える影響を検討する。分析には、3大学で行った質問紙調査のデータ(N=l19)を用いる。分析の結果、円環モデルではきずな・かじとりの両次元とも中庸であれば将来の家事分担志向性が高いということが得られた。
講評 3回生の秋学期から丁寧な文献調査を行い、リサーチ・クエスチョンを形成する手順を踏む計画でしたが、沢山の文献から自分なりのリサーチ・クエスチョンを導き出すまでに大変苦労した研究です。しかしながら、実証的な調査結果からは、円環モデルが予測する家族関係と固定性役割意識とのカーブリニア関係を見事に浮かびあがらせることに成功しています。
キーワード1 家族システム
キーワード2 家事分担
キーワード3 性別役割分業意識
キーワード4
キーワード5