卒業論文詳細

学科社会学科 ゼミ教員名立木 茂雄・JENNIFER MCGUIRE 年度2018年度
タイトル若者の音楽行動と社会的心理の関連
内容 現代の日本は各々が自由に物事を選択でき、自分の好きな音楽を「携帯」し、自分だけで気軽にいつでも楽しむことができる社会、いわば音楽により人々が分断された「音楽個人化社会」である。しかし、そんな社会とは裏腹に近年、若者の間でより原始的な音楽行動であるフェスが興隆しているのだ。ぴあ総合研究所の試算によると、フェスの動員数は統計をはじめた二〇〇〇年には三六万人だったものが二〇一六年には二三四万人にもなっている。ちろん、過去にもフェスやコンサートは開催されてきたが、「フェス」という言葉が浸透してきたのは近年のことであり、二〇〇〇年から十六年間で約二百万人もフェスの動員数が増えているということは、現在の社会において「フェス」は音楽以外に、なんらかの社会的意味を持つのではないだろうか。各々が自由に音楽を楽しめるデジタル時代に、今なぜ今人々が集まる原始的なフェスの存在が大きくなってきているのか。若者の心理的背景との関連はあるのだろうか。これらを本研究で分析していく。
講評 4回生になったとたんから、なかなか卒論の相談にくることがなく、大変に心配しました。ところが、4回生秋学期の半ばすぎの最初のゼミ発表で、これまでの遅れを挽回して、しっかりとしたリサーチ・デザインとクエスチョンを提示しました。ソーシャルメディアを駆使した社会調査により驚くほどの早さでデータも集め、「フェス」と「クラブ」、「コンサート」志向の心理的嗜好空間をとらえることに成功しています。
キーワード1 音楽行動
キーワード2 フェス
キーワード3 社会心理
キーワード4
キーワード5