内容 |
「引きこもり」や「障がい」など、「生きづらさ」を抱える人々がそれらを解決するアプローチとして、自助グループをはじめとする「居場所づくり」のためのさまざまな社会的支援が行われている。しかしライフコースの多様化をはじめとする社会の変化に伴って「生きづらさ」の原因をひとつととらえカテゴライズすることが難しくなっている。そのような背景から、「なんとなく生きづらい」状態であるが支援活動に参加したり実際に支援をうけることに対してハードルが高いと感じる人々が存在する。「生きづらさ」とは社会において人々が感じる「居場所のなさ」がひとつの原因として挙げられる。そこから支援を通じて第三者とのつながりをつくることが「生きづらさ」解決のきっかけ作りとなるケースが多いことからも、生きづらさと居場所づくりは大きく関係している。
本稿では人々がどのような状況を「生きづらい」と感じるのか、その解決のきっかけとなる居場所づくりでは何が必要とされるのか。自助グループをはじめとする支援活動への参加摂食障害という「生きづらさ」を取り上げ、摂食障害自助グループへの参加をとおして生きづらさ解決につながる居場所づくりの課題について考察する。 |