学科	教育文化学科	ゼミ教員名	沖田　行司	年度	2015年度
タイトル	嘉納治五郎の教育思想的研究 ―武道教育における柔道の意義―

内容

中学校学習指導要領の改訂に伴い、中学校保健体育における武道の必修化が行われた。これにより多くの中学校では、柔道が授業で行われることとなった。柔道の創始者である嘉納治五郎が述べた柔道の教育的意義は、知育徳育体育が学べることである。これが学校体育において学べるのであればとても素晴らしいことである。しかし、柔道全体において、指導者不足や怪我の多さ、柔道家の素行が問題となっており、柔道は本当に教育として機能しているかが疑問である。本論では嘉納治五郎の生い立ちや学びから、講道館柔道の指針として現在も掲げられている言葉である「精力善用・自他共栄」などの柔道の精神を研究し柔道についての理解を深める事で、柔道から何を学ぶべきなのか、柔道の教育的意義について追及したい。また、学校体育における柔道の授業や学校体育以外の柔道についての問題点について、資料を基に明確にした上で、その具体的な対策について考察したい。

講評	【ゼミ全体への講評】 本年は卒論の取り組みが早く、各自計画的に論文作成に従事したため、 比較的スムーズに提出日を迎えた。卒論で一番注意したのは剽窃である。 教育史ゼミなので、基本的に原典史料を読みそれに解釈を加えるため、 独自の解釈が生まれてくる。たとえそれが少々幼稚な解釈であっても、 それなりに評価できるものであった。体育会に所属しているゼミ生が多 かったが、特別扱いは一切することはなかった。しかし、7年間の自己体験 に対応するテーマを選んだこともあって、結果的には個性的な論文を書き 上げることができた。論文作成を通して、ゼミ生の個人個人と対話ができた ことは指導する側にとっても意味のあることであった。論文作成とリーグ戦と 重なった諸君は本当にどちらも良く頑張った。またゼミの運営においても、 体育会に所属するゼミ生が大きな役割を果たしたことを付記しておきたい。

キーワード1	武道の教育的意義
キーワード2	柔道
キーワード3	授業実践
キーワード4
キーワード5