卒業論文詳細

学科教育文化学科 ゼミ教員名沖田 行司 年度2015年度
タイトル国旗と国歌の教育史的研究
内容 本論文では、我が国の国旗「日の丸」と国歌「君が代」を題材と
する。第一章では、まず「日の丸」「君が代」が成立した過程や
社会に普及していった歴史を踏まえる。第二章は第一章の経緯
を踏まえたうえで、昭和を迎えて日本が戦争に向かっていく時代
にこれらの「日の丸」「君が代」が学校現場にどのような作用をも
たらしたかに着目して、国定教科書と儀式のふたつの面から切
り込んでいく。そして第三章では終戦から現在にかけて「日の丸」「君が代」が社会からどのように捉えられているのかを当時の新聞記事や世論調査を中心に、またそれに基づいた学校教育の変遷を『学習指導要領』を中心にたどっていく。そこから、主に学校における国旗掲揚・国歌斉唱への人々の賛成意見、反対意見をいくつか紹介する。結章にて、「日の丸」「君が代」の歴史やそれに対する意見を踏まえたうえで学校現場に「日の丸」「君が代」が介入しても良いか否か、筆者自身の考えを述べる。
講評 【ゼミ全体への講評】
本年は卒論の取り組みが早く、各自計画的に論文作成に従事したため、
比較的スムーズに提出日を迎えた。卒論で一番注意したのは剽窃である。
教育史ゼミなので、基本的に原典史料を読みそれに解釈を加えるため、
独自の解釈が生まれてくる。たとえそれが少々幼稚な解釈であっても、
それなりに評価できるものであった。体育会に所属しているゼミ生が多
かったが、特別扱いは一切することはなかった。しかし13年間の自己体験
に対応するテーマを選んだこともあって、結果的には個性的な論文を書き
上げることができた。論文作成を通して、ゼミ生の個人個人と対話ができた
ことは指導する側にとっても意味のあることであった。論文作成とリーグ戦と
重なった諸君は本当にどちらも良く頑張った。またゼミの運営においても、
体育会に所属するゼミ生が大きな役割を果たしたことを付記しておきたい。
キーワード1 「日の丸」
キーワード2 「君が代」
キーワード3 学校教育
キーワード4 儀式
キーワード5 社会変容