学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | JENNIFER MARY MCGUIRE | 年度 | 2021年度 |
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タイトル | 自国友人関係が留学生に与える影響の二面性―在日中国人留学生を事例に― |
内容 | 近年、日本に来る中国人留学生が増えており、彼らが「経済問題」、「異文化コミュニケーション」、「友人関係」など、様々な問題を抱えている。その中、ほかの課題と大きく関係し、影響している友人関係が一番大事とみられつつある。しかし、従来の在日中国人留学生の友人関係とその関連要因に関する研究は、中国留学生と日本人学生との人間関係を中心にして論じられる傾向がある一方で、自国友人との関係を消極的に捉えられがちである。? 本研究では、従来の研究で深く掘り下げなかった自国友人が留学生に与える影響と、コロナ禍の中で自国友人関係の実態について、在日中国人留学生を対象にインタビューを行い、検討した。結果として、留学生に自国友人関係が「勉学に関する機能」、「マイクロアグレッションへの対処」、「異文化適応の促進」などの積極的影響と、ほかの人間関係と異なり、留学生の自国友人関係における特有の事情から起因する「役割葛藤と期待葛藤」、「同調圧力」という消極的影響を明らかにした。また、コロナ禍の中でも同じような二面性が存在すると、具体例を参照して明らかになった。これからも留学生の自国友人関係について掘り下げたいと思う。? |
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講評 | 本年度は11本(英語5本、日本語6本)の卒論が執筆された。しっかりした内容で書かれたものと未熟なものの差が目立った。差が生じた原因として考えられるのは、3回生のとき作成した企画書を研究スケジュール通りに順調に進めた学生と先延ばしにされてしまって、なかなか上手に進められなかった学生の違いである。 卒論の質の差があるにかかわらず、どの論文も人類学的なまたは社会学的なアプローチと理論の理解については、ある程度のレベルが見えた。今年度の研究テーマは①Japan’s recurrent education (日本におけるリカレント教育) ②「早生まれ」と性格形成 ③ SNSとナショナルアイデンティティの揺らぎ ④ ライフステージと趣味への影響 ⑤ Single parent homes and juvenile delinquency (ひとり親家族と少年非行) ⑥ Homelessness in Japan (日本におけるホームレス問題の現状) ⑦ 在日中国人学生の自国友人関係 ⑧ Impressions of Japan by returnees (帰国子女による日本への印象) ⑨ Japanese subculture experiences among Chinese exchange students (中国人留学生における日本のサブカルチャー経験) ⑩ 「日本人」の捉え方 ⑪ 女子大学生のライフコース及びキャリアプランと就職活動である。 調査方法に関しては、ほとんどのゼミ生が半構造化インタビューを行い、中には資料分析及びアンケート調査を行った学生もいる。インタビュー調査を中心として行った学生は、効果的なインタビューガイドを作成し、対象者と良いラポール形成ができたと思われる。その一方で、理論的な分析、概念的な枠組みに関しては不十分のものもあった。 コロナによって、2年間、教育及び調査への悪影響があったにも関わらず、全員が卒業論文を完成させることができたので、誇りを思ってほしいと思う。卒業後も、このような大変な経験を生かして、どんな困難な状況でも諦めず、成果が出るまでやり遂げてほしいと思う。 |
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キーワード1 | 自国友人関係 |
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キーワード2 | 在日中国人留学生 |
キーワード3 | 影響の二面性 |
キーワード4 | |
キーワード5 |