卒業論文詳細

学科社会学科 ゼミ教員名鵜飼 孝造 年度2021年度
タイトルコロナ禍におけるテーマパーク事業 -新しい技術との共生-
内容  本論文は「コロナ禍におけるテーマパーク事業が新しい技術と共生していく必要がある」と 明示する。2020 年度は新型コロナウイルスによって生活が一変することになった。業種別倒産件数によれば、上位にランクインしているのは、対面のコミュニケーションが必要不可欠な第三次産業である。その中でも特に売上高・入場者共に前年度比が減少した、テーマパーク事業に注目し、直接的なコミュニケーションを取ることが遮断された世の中に、デジタ ル化を融合させることこそがテーマパークが生き残っていく鍵であるという仮説を立てた。その為にまず、2020 年度の入場者数が上位であった、東京ディズニーリゾート、ハウステンボス、サンリオピューロランド、志摩スペイン村、東京ドイツ村の5つのテーマパークのコロナ禍の対応を比較した。その結果、サンリオピューロランドはコロナ禍における規制が厳しかった東京に所在地があるにも関わらず、前年度比入場者数ランキングで最下位ではなかった。テーマパークは、自社のブランドや商材の価値を注視し、守ることこそが、競争の激しい業界内での差別化を図る方法であった為、世界観が崩れてしまう可能性があるデジタル化の導入は避けられてきたと推測できる。しかしこの結果は、積極的にデジタル化を進めファンを逃さなかったからだと考えられる。今後は現実世界を補完するデジタルというより、リアルの価値を高めるデジタルとして、共存するこそが、テーマパークの需要が伸びる一つの手段ではないかと提示する。
講評  テーマパークがコロナ禍の中でデジタル化を推進することで、事業の悪化を食い止めたことを丹念にデータや資料を集めて実証しており、よく書けていると思った。サービス業は人の手を介する部分が大きいのでコロナ禍での打撃は大きかったが、反面ではデジタル化を推進しやすい分野でもある。であるならば、デジタル化によっていかに顧客の満足度を高めるか、特にAI化をどのように活用するのか、さらなる研究が必要だろう。
キーワード1 テーマパーク
キーワード2 新型コロナウイルス
キーワード3 デジタル化
キーワード4
キーワード5