内容 |
男女平等叫ばれ始めたのは最近のことではない。SDGsの目標にもジェンダーの平等が掲げられており、職場だけでなく、日常生活においても男女間の差別をなくそうという風潮は強まっている一方である。制度面における性差は、改革の様子が実感しやすい一方、意識改革の面では変化が実感し辛く、また男女平等に向けた行動というものも具体的に明示できない。この現状を表したかのように、祖父から「女の子は謙虚であるべき」と言われ、自身の価値観と相反したため、「らしさ」とは、そしてそれを身につける過程に興味を持ったのがこの論文の発端である。祖父は「女の子らしさ」に基づいた価値観を持っているが、私はその価値観を母から受け継いだ記憶はない。つまり、祖父から母、母から私へのしつけの中身が変化していると考え、子は、親から受けたしつけを踏襲せず、社会の何らかの要因に影響を受け手独自のしつけ方を確立する、と仮説を立てた。この仮説の検証のため、子育て中の女性にインタビューを行い、自身が受けてきたしつけと、自分が行ったしつけの相違を探り、これらの関係を明確にした。また、インタビューから、時代の変化に合わせてしつけ内容は変化することが分かり、①メディアにおける女性像②労働③学校の3要素について、現在行われている調査等から、子育てにおける影響を考察している。 |