内容 |
現在の日本は少子高齢化問題が加速しており、将来の経済成長が不安視されている。若年人口の減少、それに伴う日本全体の人口減少に起因して、国内総生産が減少しており、それらが日本全体の貧困化に繋がっている。その中で当論文では人口減少問題の解決策の1つとして、移民政策に焦点を当てた。移民受け入れ国のカナダ、移民送り出し国のフィリピンを代表国として挙げ、両者の視点から日本が魅力的な移民受け入れ国に変化するための鍵を考察した。また、より具体的な結論を導き出せるよう、両国の現地での私の実体験を織り交ぜた。日本が移民国家になる上で他国と比較しても、数々の独特な問題が浮き彫りになり、移民政策の浸透には本腰を入れて取り組まなければ成功しないことが分かった。当論文では日本、カナダ、フィリピンの3国を主な事例に挙げたが、移民政策1つを考えるだけでも個々の国の様々な要素を考慮しなければならない。移民政策は受け入れ国側がただ移民を流入させるだけでなく、現代のグローバル化に伴い、さまざまな国の文化や言語、歴史を学ぼうとする姿勢が必要な時代である。単一民族国家として長らく歴史を重ねてきた日本人も固定概念をシフトしなければならない時代に突入しているのである。 |