学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 轡田 竜蔵 | 年度 | 2021年度 |
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タイトル | 教育志向家庭で育つ若者 |
内容 | 戦後、日本は大衆教育社会を迎え、高学歴化が進んだ。そして今では学歴社会は成熟しきっていて、学歴の価値や有用性は変わりつつある。それでも、子どもに対して学歴を持たせることを重視する親は少なくない。そのため本稿は、教育志向の親の元で育つ若者はどのような影響を受けているのかを明らかにすることを目的とした。本調査では、非大卒の学歴の親を持つ大学生5人にインタビュー調査を行った。その結果、親の教育志向を肯定的に捉えるグループと否定的に捉えるグループの2つに分かれ、主に対象者自身の子どもに対する教育観に親の教育志向の影響が出ていていることがわかった。そして、親の学歴や就職に関するコンプレックスの有無が、教育熱心と教育虐待の境界線となることが明らかになった。 |
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講評 | 社会の高学歴化の進行とともに、「学歴上昇家庭」(親が高卒以下の学歴で子が大卒)の割合は減少している。筆者が注目するのは、こうした環境のなかでの「学歴上昇家庭」の教育の実態であり、該当する家庭の大学生5名にインタビュー調査をしている。筆者は、こうした家庭における母親の「教育志向」の高さに共通性があることを確認しつつ、それが子どもの意思を尊重した「教育熱心」の類型と、子どもに過剰なストレスを与える「教育虐待」の類型とに分かれることを発見した。筆者は「教育虐待」の背景として、子育て以外に自身が認められる機会が不足している専業主婦の問題を指摘するが、そこにもっと踏み込んでほしいところ。理論的にはジェンダー論の観点からも考えられると視点が広がるだろうし、母子関係を議論するなら、母親側にも取材し、視点のずれについて洞察することも必要だろう。 |
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キーワード1 | 教育志向 |
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キーワード2 | 学歴 |
キーワード3 | 親子 |
キーワード4 | |
キーワード5 |