学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 山田 礼子 | 年度 | 2015年度 |
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タイトル | 現代学生の自治意識の内実とその背景―60年代後半、全共闘時代の学生との比較から― |
内容 | 2013年11月、京都大学で、学生が構内に侵入した私服警察官を取り押さえる事件が発生した。大学自治を守るために行われた学生の自治行為であるが、一部学生からは「時代遅れ」と冷めた声も聞かれたという。学生が自治を求めていくことを、現代の学生はどのように考えているのだろうか。現代の学生の自治意識に焦点を当て、明文化している研究は皆無に等しい。そこで、1960年代後半の全学共闘会議時代における学生の特質・時代背景との比較から、同志社大学在学生にインタビュー調査を実施し、これを明らかにした。結果、多くの回答者が「自治の場は必要である」とした一方で、そこからは自身が自治活動に「参加する」か「参加しない」かの2派に分かれた。結論としては2派に分かれたが、各派を構成する要因が様々であったため、現代社会における学生の「個人化」が影響していることが考えられた。個々人のライフコースが、自治意識を醸成していくのである。 |
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講評 | 本年度の卒業論文を執筆した学生は20000字が10名、10000字が1名の計11名であった。 今年の学生たちは、比較的早期から課題を設定して課題に取り組んだといえる。また、当該ゼミでは大学院生を交えてのゼミでのディスカッションも日常化していることもあり、大学院生からのアドバイスを受けながら、課題に取り組み、アドバイスを受けて、修正した内容を教員に提出するというプロセスが機能したと評価できるだろう。ラーニング・コモンズを積極的に利用し、ラーニング・コモンズに常駐している教員からの学習指導を受けたことも、自立的に卒業論文に向き合えた要因となった。当該ゼミでは、データを収集し、それを分析することが基本となっているため、早期からデータ収集に取り掛からなければ、分析と卒業論文執筆までこなすことはむずかしい。自主的な学修を行っていることは評価できるが、一方では、中途半端な状況で教員や大学院生およびラーニング・コモンズの教員への学習指導を受けにいっていることが課題として浮かびあがってきた。完全とはいえないながらも、ある程度自分で書き上げるあるいは推敲した原稿を提出して指導を受けるべきであろう。その意味で、今年の学生たちは中途半端な状態での指導を受ける頻度が例年に比べてかなり高かったことが残念であった。 |
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キーワード1 | 学生自治 |
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キーワード2 | 団塊の世代 |
キーワード3 | 全学共闘会議 |
キーワード4 | 個人化 |
キーワード5 |