学科 | 教育文化学科 | ゼミ教員名 | 山田 礼子 | 年度 | 2015年度 |
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タイトル | 高等学校の文理選択に対する振り返りの意識 ―学生に向けたインタビュー調査より― |
内容 | 日本の高等学校には「文理選択」という制度を採用している学校がある。生徒は自身の興味関心や進路希望によって文系・理系を選択し、各コースによって定められた内容を学ぶ。筆者は文理選択において、高校生がどのような意識を持って選択を行うのかに興味を持った。だが、高校生に意識調査を行った先行研究では、文理選択後の生徒の意識が変化する可能性が見落とされていると考えた。そこで、文理選択を終えた学生が文理選択を振り返った際にどのような意識を持つのかを調べるため、学生14名を対象にインタビュー調査を実施した。その結果、特に大学受験や就職活動などの文理選択後の経験によって意識の変化や反省が生じうること、また、文理選択を振り返る必要性を感じにくくその機会も少ない者がいることが分かった。振り返りを通して文理選択が終わった後も自身に合った進路について考え、必要に応じて進路を「選び直していく」ことが理想的であると言える。 |
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講評 | 本年度の卒業論文を執筆した学生は20000字が10名、10000字が1名の計11名であった。 今年の学生たちは、比較的早期から課題を設定して課題に取り組んだといえる。また、当該ゼミでは大学院生を交えてのゼミでのディスカッションも日常化していることもあり、大学院生からのアドバイスを受けながら、課題に取り組み、アドバイスを受けて、修正した内容を教員に提出するというプロセスが機能したと評価できるだろう。ラーニング・コモンズを積極的に利用し、ラーニング・コモンズに常駐している教員からの学習指導を受けたことも、自立的に卒業論文に向き合えた要因となった。当該ゼミでは、データを収集し、それを分析することが基本となっているため、早期からデータ収集に取り掛からなければ、分析と卒業論文執筆までこなすことはむずかしい。自主的な学修を行っていることは評価できるが、一方では、中途半端な状況で教員や大学院生およびラーニング・コモンズの教員への学習指導を受けにいっていることが課題として浮かびあがってきた。完全とはいえないながらも、ある程度自分で書き上げるあるいは推敲した原稿を提出して指導を受けるべきであろう。その意味で、今年の学生たちは中途半端な状態での指導を受ける頻度が例年に比べてかなり高かったことが残念であった。 |
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キーワード1 | 高等学校 |
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キーワード2 | 文理選択 |
キーワード3 | 科目選択 |
キーワード4 | 振り返り |
キーワード5 | インタビュー調査 |