学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 轡田 竜蔵 | 年度 | 2022年度 |
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タイトル | 工夫されたオフィス空間における社内コミュニティ |
内容 | 近年ワーカー同士のコミュニケーションを促進させるため、工夫されたオフィス空間を導入する企業が増えている。テレワークブース等もコロナ禍に見直された空間であるが、本稿では対面でのコミュニケーションを重視して導入された空間に着目する。空間の形態だけではなく「空間がどのように機能しているのか」「空間がうまく機能するためにはどのようなことが必要なのか」を明らかにすべく、対象企業のワーカーにインタビュー調査を行った。 調査では、工夫されたオフィス空間が想定通りうまく機能しているところとそうでないところの差が見られた。ここで空間から少し離れ、各企業での企業文化や取り組み実例を調査すると、空間の導入はワーカー同士の交流の「きっかけ」にしかなり得ず、そこでコミュニケーションを活発にするためには、日頃からの良好な関係性や、そうした関係性を築く機会や制度が肝になることが明らかになった。さらにオフィス空間の導入に限らず、企業コミュニティを築く際には、企業や雇い主の独りよがりではなく、実際に働くワーカーの考えや意見を踏まえることが何よりも重要であるということが、具体的な事象から明らかになった。 |
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講評 | コロナ禍後、テレワークを導入するオフィスが増えたが、その一方で、オフィスに集まり、対面の場を共有することの価値を高めようとする動きも起こった。本論文は、後者の文脈のなかで、オフィス空間を魅力化した4社の取材を試みている。筆者の独自性は、オフィス空間の魅力化の論理だけではなく、その論理が機能しているかについて、社員へのインタビューから検証した点にある。その知見が示唆するのは、アンリ・ルフェーブルの「誰のための都市か」に倣っていえば、「誰のためのオフィスか」という視点、すなわちワーカーが参画するデザイン過程の重要性である。この知見は、日本型組織の強みと言われた、企業コミュニティ文化のあり方の見直しの流れとどう関わるのだろうか。また、一社一名の取材となっているが、研究の発展のためには、ワーカーの多様性への目配りが重要になるだろう。 |
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キーワード1 | 工夫されたオフィス空間 |
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キーワード2 | 企業コミュニティ |
キーワード3 | ワーカー |
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