学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 轡田 竜蔵 | 年度 | 2023年度 |
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タイトル | 若者の「生きづらさ」から考える就労支援 |
内容 | 雇用の不安定化やインターネットの普及と発展は、現代社会の若者を取り巻く環境に大きな変化をもたらした。より複雑化した社会環境を生きている若者たちの就労を阻む「生きづらさ」の類型も多様化し増加する。こうした背景の中、多様化した就労困難者が抱える「生きづらさ」への柔軟な対応力が、就労支援機関に求められる。本稿では、長期的・持続的な支援を特徴とした伴走型就労支援を行う支援機関に取材し、それぞれの取り組みと支援プロセスの分析を行った。前述の支援機関は、就労においての「何でも屋」、当事者にとっての対人関係の起点と居場所、当事者・支援機関・企業をつなぐハブとしての重要機能を発揮しているが、就労するという1つの目的を達成するためには、当事者及びその家族は時に、複数の支援機関に通う必要があるという、支援の不連続性が目立つ。そういった不連続性と京都市と城陽市の間に露呈した支援資源の地域格差の解消、そしてより多くの人が支援を受けられるよう、支援機関の知名度の向上という3つの事項が、将来の課題として挙げられると考える。 |
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講評 | 本論文は、「就労困難者」(コミュニケーション的な理由、あるいは社会経済的な理由から就労が難しい若者、またはいったん就労したとしても定着が困難である者)の「生きづらさ」に寄り添う「伴走型就労支援」の実態と課題に関する研究である。京都府内のサポート機関3件への調査の目配りはよく、十分にリッチな記述がなされている。行政主導であるもの、民間ベンチャー企業が行っているもの、郊外地域で行っているものと、それぞれ異なった事例が選ばれており、支援機関のあり方の多様性について考えさせられる。参与観察の難しい主題であり、「就労困難者」当事者との接触は難しくて方針転換を余儀なくされたが、粘り強く支援団体を取材し、確かな成果を出した。論文の構成力も非常に高く、評価できる。「就労困難者」当事者の実態や意識に迫れば、さらに研究は発展するだろう。 |
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キーワード1 | 生きづらさ |
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キーワード2 | 就労困難者 |
キーワード3 | 伴走型就労支援 |
キーワード4 | |
キーワード5 |