学科 | 社会学科 | ゼミ教員名 | 轡田 竜蔵 | 年度 | 2023年度 |
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タイトル | 食と農の乖離を是正する取り組みの課題と可能性とは |
内容 | 現代は技術発展により、食料経済システムがグローバル化しており、食べ物を作る人と食べる人の距離が広がる「食と農の乖離」が発生しており、筆者は環境面や健康面からこれを問題視している。現在多方面でその乖離を解決するための取り組みが行われているが、その取り組みを行っているアクターはどのような想いを持っているのか、実際に人々の消費行動や意識にどのような影響を与えられるのか、どのような課題があるのかを問いとする。そこで京都府内の農家や漁師、飲食店経営者にオンライン又は対面の半構造化インタビューを1時間半ほどそれぞれ実施した。本論文での主な発見は2つある。ひとつは、多くのアクターが生産者と消費者をつなげる必要性に既に気づいており、取り組むことに意欲的であるということだ。もうひとつは、一方で食べ物が手に届くまでのストーリーを知りたいと求めている消費者とそのストーリーを届けるために協力してくれる人はまだまだ少ないということだ。食に関わるアクターは食べる人に生産過程や想いやこだわりを懸命に伝えようとしているのだから、私たち消費者もアンテナを張って能動的に受け取る姿勢が必要なのではないだろうか。 |
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講評 | 本論文は、グローバル化した大量消費社会における「食と農の乖離」の課題に対するオルタナティブな試みに注目した。筆者はこれを6つに類型化したうえで、京都府内でこうした試みに取り組む関係者の実践と関係づけ、6名のインタビュー対象者を選択した。調査対象者のうち4名は京都府北部のアクセスの悪い場所に住んでおり、アポ取りに苦戦したが、イベントに積極的に参加するなど関係者の信頼を得て、最終的にはこの分野の最も重要なキーパーソンと言える方々の協力を得て、貴重な調査報告をまとめた。調査対象者はいずれも食と農の問題に対する意識が高いアクターで、大量消費社会の中にいるマジョリティとの間の壁の存在が課題であると感じている。そうだとするなら、両者の「間」にある筆者の立場だからこそ見えるものとは何か。この点を深められれば、研究はさらに発展するだろう。 |
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キーワード1 | 食と農 |
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キーワード2 | 生産者 |
キーワード3 | 地球環境 |
キーワード4 | 食育 |
キーワード5 |